2022年8月28日~9月28日にかけて作品を募集していた、俳句コンテストの結果を発表いたします!
募集テーマ:自然
審査員
- 俳句雑誌「鷹」編集長/早稲田大学講師の高柳克弘さん
1980年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学教育学研究科博士前期課程修了。藤田湘子に師事。第19回俳句研究賞受賞。俳句結社「鷹」編集長。読売新聞朝刊KODOMO俳句選者。中日俳壇選者。句集に『未踏』(第1回田中裕明賞)、『寒林』。評論集に『凛然たる青春』(第22回俳人協会評論新人賞)、『どれがほんと? 万太郎俳句の虚と実』『究極の俳句』。児童書に『そらのことばが降ってくる 保健室の俳句会』。2022年度「NHK俳句」選者。 - 生物多様性わかものネットワーク運営メンバー
稲場一華、小林海瑠、吉川愛梨沙(協力:栗城穂乃香)
!!結果発表!!
高柳様が俳句の観点から、わかものネットワークが自然の観点から作品を選んだのですが、まさかの意見が一致してしまい、優秀賞と特別賞が同じ作品となりました!
優秀賞&特別賞
肌寒い季節になるとスパイスティーを淹れて、デッキで外を眺めながら飲みます。という作者様のコメントがありました。何気ない日常が紅茶の「かをり」と「色鳥」というフレーズで鮮やかに彩られているような印象を受けました。身近な自然も五感を研ぎ澄ませてみると、いつもよりも魅力的に感じるかもしれませんね。最近は夏の終わりを感じるような寒さが続くようになってきましたし、なんだか私も外で紅茶を飲みたくなってきました😊(栗城穂乃香より)
身近な自然を愛する心は、自然を守る原動力になると思います🔥
日常の自然に目を配りそれを楽しむ豊かな心持ちが伝わってきて、とても共感できました💕(吉川愛梨沙より)
ご応募いただいた作品
応募いただいた作品に高柳様からコメントをいただきました!
もろこしの 粒列ねぢく 空白し
トウモロコシは誰もが知っている作物ですが、スーパーなどで売られているものは粒の整ったキレイなものばかり。実際に育てている方だからこそわかる自然の変化ですね🌱不安感や危機感が伝わってきます😖
余談ですが、生物多様性って多くの方は野生生物をイメージするかと思いますが、実は家畜や作物の多様性も含んでいるんですよ!
叢萩へ 檸檬の色の 秋の蝶
檸檬色の蝶はキタキチョウでしょうか😊キタキチョウは通年見られますが、蝶には「季節型」といって、羽化する時期によって姿が変わる蝶もいます。キタキチョウも季節型のある蝶で、夏型には黒い帯があるのに対し、秋型はほぼ檸檬色一色になります🍋
檸檬色の蝶と旺盛に茂った萩から秋の季節感が伝わってきます🍂
本栖湖に 暮色かなかな 鳴きかはす
夕暮れ時に鳴くセミといえばヒグラシ。本栖湖で夕暮れ時にヒグラシがカナカナ…と涼しげに鳴いていて、もうすぐ夏が終わる。そんな様子が伝わってきます。虫の知らせというように、生きものが季節の移り変わりを教えてくれ、日々の生活が豊かに感じられますね😊
雲の間に 富士の稜線 ほふしぜみ
手前に雲があって、その間から富士山🗻が見えるという構図から立体感が感じられます。また、冬と違って、夏は雲がかかることが多い富士山と夏のセミであるツクツクボウシで夏らしさが全面に出ている作品ですね🌻🌊
いかがでしたでしょうか?
どの作品も季節感や自然の良さが伝わってきました!
ご応募してくださった皆さん、素敵な作品をどうもありがとうございます!
これから徐々に秋から冬になり、生きものの気配は感じられにくくなくなりますが、冬にも面白い生きものや見どころのある自然がたくさんあります👀
皆様が俳句を通して、身近にある自然を感じるきっかけになったら嬉しいです❣
それでは皆さん、よい生きものライフを!👋